2011年05月29日

湯豆席(京都府)

冬の京都の名物となっている鍋料理。
 豆席は中国で生まれた食品で、日本では
寺院内の精進料理の素材として使われ始め
た。このため、寺の多い京都で豆腐作りが
盛んになり、やがて家庭の食事にも用いら
れるようになった。
 京風湯豆席のコツは、豆腐を煮すぎない
ようにすること。鍋のこんぶだしが沸騰し
たらひとロ大に切った豆席を入れて、ひと
煮立ちさせるだけである。これで、豆席の
おいしさを味わうことができる。薬味はね
ぎ、かつお節、おろししょうが。薄口しょ
うゆで作ったつけ汁で食べるが、やや辛め
にすると、流泊な豆席の味がいっそう引き
立つ。

 京都の豆席のおいしさは水にあるとされ、
「水、水菜、女、染めもの、みすや針、お
寺、豆偏に扇、まつたけ」とい、京自慢を
集めた狂歌には、どちらも入っている。
  


Posted by よしよし先生 at 18:07料理の解説