2011年04月24日

からすみ(長崎県)

ぼらの卵巣を塩漬けし、塩抜きしたのち
庄搾乾燥させたもの。その形が中国渡来の
塵に似ていたことから、俗に「庸墨」とあ
てた。
 濃褐色で光沢があり、表面に斑点のない
ものが優良品。薄切りにして軽く火であぶ
ると、こうばしい肴となる。果実酢を少し
かけると風味が増す。
 からすみの原形は、紀元前のギリシア、
エジプトに発するといわれ、わが国には江
戸時代初期、中国から長崎に伝来したとい
う。商品化したのは長崎の魚屋高野勇助。
披がからすみの製造方法を考案し、これを
売り出し、その後、長崎奉行に呈上したと
ころ、賓味した将軍家のお気に入りとなり、
幕末まで毎年献上されたという。

 朝鮮出兵の析、肥前名護屋に陣していた
豊臣秀吉のもとに、長崎代官、鍋島信生(直
茂)が野母産のからすみを長崎名物として
献上したのを由来とする異説もある。  


Posted by よしよし先生 at 04:40県別名産